連休中は遠方での葬儀などもあり、結果的には長い長い休息となりました。思い通りにならないのが人の世ですね。三日の憲法記念日にNHKスペシャル(天皇と憲法)とETV特集(憲法25条、生存権を考える)の二つの番組を録画していたものをやっとのことで見終えました。
Nスペは立憲君主制下における、大日本帝国憲法の天皇の地位に関する論争なので、天皇機関説などが登場してきます。連休前に学習した日本国憲法の条約と憲法とはどちらが優位するか、違憲審査は可能なのか、の見解の違いの構図に良く似ているなと思います。
とりあえずは政治史の勉強になったというところでしょうか。
ETVのほうは期待していたものとは大きく違っていました。派遣村の村長と評論家との対論のかたちで進められていて、生活保護を中心に生存権に関して語るというものです。
朝日訴訟、堀木訴訟の本人達の映像と音声が実名とともに放送されていたのには少し驚きました。テキスト等で読むだけとは違い、確かに迫力があり圧倒されるものがありました。
一つだけ印象に残ったのは「企業による福祉」という言葉です。戦後ずっと終身雇用制が守られていたのですが、派遣法の改正により製造業までその枠が拡げられてこの制度が危うくなってきたということです。
つまり、企業努力と法律によって維持されていた「企業による福祉」である終身雇用を守らなくてもいいし、いつでも首が切れますよと、法律のお墨付きを国が企業に与えてしまったです。
もちろんこれは企業側の要望であったことは間違いないでしょう。しかし日本の国際競争力という点を考えると非常に微妙な問題となります。その背景には新興国の低賃金との競争があるからです。
実際に、派遣法が再改正されたら安い賃金を求めて海外に工場を移転させる以外に生きる道はないと公言している企業もあるくらいですから。
この論理だけを突き進めて行くと日本の工場は国内には存在しえなくなるということになります。これではあまりにも短絡的な思考方法ですね。
グローバル化している企業の環境のみに注視しているとこのような結論が導き出されることになり、「企業による福祉」の概念が消え去っています。知恵を出して貰いたいものです。
かつては地方から金の卵と称された中卒の労働力が集団就職列車にゆられて大都会に送られていた時代がありました。彼らは真面目に働いていれば定年間際には小さいながらも一戸建ての家に住む事が可能でした。
ところが身分の不安定な派遣社員を続けていると持ち家などは夢に夢見る話になります。見過ごすことのできない問題の一つです。
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